Thursday, April 25, 2013

ケネス・ロゴフ論文は欠陥品?意図的なデータ捏造? 赤字国家も成長できる?欧州は緊縮ムード離脱か。


ようやく日経でも記事にするようになったので一言述べておこう。
財政赤字が低成長を招くという歴史定量分析が、エクセルのコーディングミス含むかなり単純なミスから、結論を左右するような欠陥があったという。
http://online.wsj.com/article/SB10001424127887324485004578427112435204642.html

ちなみに、「日本瓜瓜ファンド」であるヘイマンファンドのKyle Bassは、以下のようなロゴフの日本関連の思考を拠り所としているだろうが、拠り所のハーバード教祖がデータ捏造まがいの事をやっていたことがばれ、今後信用を失うとすれば、ヘイマンファンドは引き続き資金を失っていくだろうな。
http://www.project-syndicate.org/commentary/japan-s-slow-motion-crisis


以下のWikipediaの記述が本当なら、私には、ロゴフ氏らが「国家は破綻する」という「売れる」論文名・書名を正当化するために意図的にやったとしか見えないのだが、みなさんはどう考えるか。また、一般的に言って、実証経済学の研究者がデータソースを明らかにしないのはどう考えても問題がある。(アナリストの場合は、まず信用されない)

いずれにしても、少なくとも政治的には、欧州の緊縮反対派にとって追い風であり、今後は「逆コース」の動きが高まるのは必至だろう。トップが変わったイタリアなどですでにその徴候が出ている。アベノミクスについても、ますます追い風となるであろう。日本の消費税反対派、上げ潮派にとっても追い風だろう。

5月売りに留意しつつも、株式は引き続き買いか。

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不備の指摘 [編集]
マサチューセッツ大学アマースト校の大学院生トーマス・ハーンドンと、教授のマイケル・アッシュ、ロバート・ポリンらは論文の中で、ラインハートとロゴフが発表した公的債務に関する研究について、集計表におけるコーディングに誤りなどがあった可能性があるとの研究結果を発表している[2]
ロゴフ=ラインハートの論文には3つの問題点があった。対GDP比率で債務90%を超える国家群の110年分のデータのうち96年分しか論文でとりあげられず、その除外されたデータ(主に1940年代のオーストラリア、カナダ、ニュージーランド)では国家の債務超過と健全な経済成長が両立していることがハーンドンらの調査で明らかになった。例えばカナダではこの期間90%を超える債務があり同時に3%の経済成長を記録していた。統計の重みつき計算は雑であり、例えば、19年間90%以上の債務があり2.6%の成長を記録していた英国と1年間同水準の債務で7.6%マイナス成長だったニュージーランドとを同列の重みで処理していた[4]データ処理の際に使用したスプレッドシートでは本来30行から49行まで含める必要があったが、ロゴフらは44行以降を見落としていた。26年間90%以上の債務を維持しつつ平均成長率が2.6%だったベルギーなどはこの無視されたラインに属していた。
結局ハーンドンらによる修正値では、対GDP比率で90%以上の債務を毎年継続的に保有する国の平均成長率は2.2%であり[5]、元のラインハートらが下した0.1%のマイナス成長とは大きく異なるものだった。ディーン・ベーカーによればラインハートとロゴフは彼らが計算に使用したデータを非公開にしており、その他の研究者がロゴフ=ラインハート論文を検証しようと四苦八苦していたという。ハーンドンも、そのデータを得るまではどうしても計算が合わず悩んでいた[6]
2013年4月17日、ロゴフらは、ハーンドンの指摘について認めたが、その誤りは偶発的なものだったと釈明し、また「中心的なメッセージ」は依然として有効だとしている[7]。ハーンドンはこれに対して、ロゴフ=ラインハート論文でのデータの選択的除外や非伝統的な重みつき計算はロゴフらの意図的なものではなく単にロゴフらの純粋なミスであると我々ハーンドン、アッシュ、ポリンは仮定している、とハーンドンは述べた。その前置きをした上で、ハーンドンはロゴフらの反論に再反論する形で、「データの選択的除外」、「非伝統的重みつき計算」というハーンドンの使った表現は妥当であるとした。喩えて言うなら、ある野球チームが(本来9人だが)2人で構成されているとして、その1人目が100打数20安打の打率2割、もう一人が1打数1安打の打率10割とする。このときそのチーム打率は101打数21安打で打率は2割弱になるのが普通だが、ロゴフ=ラインハートの「非伝統的重みつき計算」でそのチーム打率を計算すると、その2人の打者の打率に同じ重みを与えて(すなわち打数を同じとして)単純計算するので、6割となってしまう。またロゴフ=ラインハート論文の「中心的なメッセージ」にも疑問符がつく理由のひとつとして、2000年から2009年にかけての時期では債務対GDP比が30から60%の国家群よりも90%以上の国家群のほうが平均の実質GDP成長率が高いことがあげられる[8]

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