Wednesday, March 6, 2013

やはり幻に終った?「財政の崖」

いわゆるTalking heads(物書きと講演で喰っている、評論家の類、あるいは「似非市場参加者」のいうこと、それを売らなければならない情報媒体がいかに’あてにならないかわかるだろう。実際、私はWSJもFTもNikkeiも、五年前以来、金を払って読んだことはない。

ダウは史上最高を更新。特に騒ぐほどのことではないが。
 
そもそも、1ドルの政府支出あたり1セント程度の影響しかなく、しかも今年度の増額分にのみ適用される。(仮に今年いっぱい影響が出たとしても、だ)

こんなもん、木曜金曜と雇用が少し改善していればすぐに吹き飛びそうな要因だがいかがだろうか。
 
むしろ私の懸念は、例えば雇用統計が今後どんどん良くなっていき(おそらくタイミングはともかく、そうなるだろう)、米国景気がどんどん上がり始める時、FedのExit Strategyがリアルに予想され始める時に市場がどう反応するかだ。

2-10年債yイールドはどんどん上がるから、今のアベノミクスを前提にすると、円安はまちがいない。問題は米株と、米国連銀FedのQE3で恩恵をこうむってきたドルペッグ制の市場、特に香港(その中でも多くを占める不動産株)である。

おそらく米株は、景気実態の改善とExitへの懸念が相殺しあってじり高、になろう。私は香港株が最も危険で、ここは空売りで臨みたい。本年に入っての香港のヘタレ加減は、おそらくその予兆なのだ。

________________________________________
3月13日追記

私の読み通り2月の米国雇用は予想を大幅に上回った。米国東部時間金曜の統計発表の数日前からのドル円をみていると、なんとなく予感がした方々も多かっただろう。相当事前に織り込まれていたので次週は96円台で安定だが、こうした統計、米国発の円安(というよりもドル高)の動きは今年のテーマになろう。

ところで、「財政の崖」の話はどうなったの、NY駐在のサラリーマン記者諸君?

No comments: